2008年10月30日木曜日

名工永徳斎と名勝旧安田楠雄邸


10月16日から22日までの「花嫁のれん」展には一週間で3200人の来館者があり、七尾の方々と嬉しい悲鳴をあげましたが、11月1日から9日までの永徳斎の人形展もその余波が感じられ、緊張しています。

 安田家から土地や建物と一緒に寄贈された雛飾りや五月飾りは見事なものです。これを作った三代永徳斎は、20年あまり、アメリカで仕事をし、帰国後、安田家のお人形を作ったと思うと、驚きです。アメリカ時代に生人形を博物館のために作っていたため、その技を保持することが出来たようですが、様々な労働の姿を人形に作りながら、その指はとても細く繊細です。リアルな作品を作りながら、その手はまさに人形の手をしています。

 私が感動したのはヤマトタケルの人形で、強さばかりが強調されるヤマトタケルですが、女装して相手を油断させて熊襲を打つ、一瞬の表情を捉えた人形は憂いを帯びた男前です。

 今回は初代、二代、三代の作品が一同に会す、またとない展覧会です。お見逃しなく。混雑の場合は建物保護のため入場制限をすることがあります。また、大きな荷物は襖や壁を傷つけます。身軽におこしください。靴下もお忘れなく。

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